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自殺を防ぐ方法を都道府県ランキングから考える


日本人の死因の上位に入る自殺。これについて完全な対策はできていない。

しかし、少しでも改善することはできるだろう。

 

自殺に限らず意外なところに解決策はあるかもしれない。

そう考えて、自殺率の高い秋田県のデータから自殺予防法のヒントを提案した人がいる。

 

 

なるほど。確かに自殺率の多い県の統計を分析することは、自殺予防に効果的かもしれない。

しかし、これでは不十分だと思ったよ。

 

今回は、より統計的に正しい自殺予防法を考えていくよ

 

(以下、統計はことわりの無い限り都道府県別統計とランキングで見る県民性より引用しています)

 

なぜ秋田の統計だけでは自殺予防にならないのか

秋田以外の地域も考慮すべし

 

上で示されているような、『秋田県の統計だけ見て判断する』のがマズイ理由をまずは説明しよう。

一言で表現すると、秋田県の統計だけでは何がもっともまずいかわからないからだ。

 

例えば、秋田県で高いといわれている一つに学力がある。

では学力が高いと自殺するのかというと、必ずしもそうではない。

例えば、全国学力テスト正解率1位の石川県(秋田は2位)は47都道府県中で41位。むしろ自殺が少ない県だ。

 

つまり、自殺率の高い秋田県の学力が高いからといって、学力の高さが自殺率と関係しているわけではなさそうだね。

このように、秋田県の統計だけで見てしまうと、本当は関係ないものまで自殺の原因と誤解してしまう。

それを防ぐために、相関性を使っていくよ。

 

相関関係を比較しよう

相関関係とは

学力が自殺率の原因だと勘違いしにようにするために使うのが相関関係だ。

これは、ある数値と別の数値とがどのくらい関係しているかを表す指標だ。

 

関係が強ければ強いほど1または-1に近づき、無関係だと0になる。

また、一方が上がれば他方も上がる場合はプラスに、一方が上がれば他方が下がる場合はマイナスになるよ。

 

たとえば、県民所得と県民総生産の相関係数は0.9で強い正の相関関係がある。

生産性が高い地域で働く人は給料が高いよね。

 

逆に、日本共産党得票率(2017年)と自民党得票率(2017年)の相関係数は -0.67

共産党が強い地域は自民党が弱い。これもまたうなずけるね。

 

このように、納得できる相関もあれば、「なぜここにこんなに強い関係が?」と思うような関係もある。

そういうのは『めぐりめぐって』関係していることがおおいのだけれど、今回はそういった相関関係を主に見ていくよ。

 

統計でわかる自殺との関係性

睡眠時間が長いと自殺が増える!?

サイトで記録されている自殺者数との相関関係の中で、もっとも高かったランキングトップ5を発表するよ。(数字は相関係数)

① 60歳以上自殺者数 0.86

② 男性自殺者数           0.81

③ 理容室数                  0.76

④ 睡眠時間                  0.70

⑤ 火災死亡者数           0.70

総自殺者数との相関だから、高齢者自殺者数と男性自殺者数とが強く関係しているのは当然だろう。

しかし、理容室数や睡眠時間は一見関係ないように見えるのに相関が高い。

むしろ、睡眠時間は短いほど自殺者数が多いとおもってたけれど、正反対の結果となった。

 

なぜ睡眠時間が長い地域ほど自殺者数が出るのか。

おそらくだけれど、仕事と関係しているのかもしれない。

睡眠時間が長い地域は農業就業人口が多く、通勤時間が短い。

肉体を酷使するにもかかわらず、儲けが少ない仕事につかれている人が多いことになる。(実際、これらの地域は最低賃金も低い)

このあたりが関係しているのだと思うよ。

 

理容室に関しては、まるで分らないよ。

自殺する人はその前に床屋に行くという都市伝説があるけれど、それはこの相関関係を感じ取っていた人が作り出した話なのかもしれないね。

 

 

塾が自殺を防ぐ!?

では逆に、自殺率と強い負の相関があるトップ5を見てみよう。

① 小学生通塾率 -0.67

② 中学生通塾率 -0.67

③ セルフ式ガソリンスタンド設置数 -0.64

④ 男性平均寿命 -0.63

⑤ インターネット利用率 -0.63

 

小中学生の通塾率が高い地域ほど自殺者数が少ないという結果になったよ。

これについて納得のいく理由を考えていくよ。

 

通塾率の高い地域の人は、それだけ子供にお金を出資できる地域でもある。

すなわち、比較的裕福で余裕のある地域ということになるだろう。

その余裕が、自殺率の低さと関係しているのだと思うよ。

 

今回はここまでだよ。

何かの参考になればと思うよ(^●ω●^)

 

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Published by english-otter

早稲田大学先進理工学部卒。クイズ番組が好き。 社会問題も興味あり。計算も好き。要はたいがい好き。 好きな人は小倉唯。男性は伊沢拓司。 twitter @english_otter Naverなどまとめサイト・キュレーションサイトへの無断転載は禁止しておりますのでご了承ください

2 Comments to “自殺を防ぐ方法を都道府県ランキングから考える”

  1. 温州街蘿蔔絲餅 より:

     主題がずれてしまうような気もしますが、そもそも、なぜ自殺は否定されるのですかね。
     まず、生について考えてみます。出産という行為は、産みたいという意思によってなされます。つまり、その生まれてくる人の意思の介在することではない。出産は人間が最初に直面する、そして最も大きなといえる理不尽と考えられます。たとえばカースト制度でそれは強く見れるのではないでしょうか。生まれてきたくないなんて生まれても来ていない人が主張できるわけないですからね。勝手に生み出しておいて、生きることを強制するというのは少々勝手が過ぎると私は考えます。つまり、自殺をする権利、自分の命を自由に使う権利が人間にはあると考えているのです。当たり前のようですが、自殺を否定するというのはこの権利を否定することになるのです。精神的限界による自殺に追い込む原因を探るのは結構と思いますが、自殺を頭ごなしに否定する風潮には賛同しかねます。それとも自殺が否定されるのは、自殺が社会に不利益であるから、社会的にはまだ根性論が主流だから生じるのですかね。

    1. english-otter より:

      コメントありがとうございます。
      難しい問題ですが、一言で言うと、可逆性の問題だからだと考えています。
      すなわち、生命は一度失うと再生されません。少なくとも医学的な死の定義からするとそうなります。
      となると、生きている人が死ぬことはできても、死んでいる人が生き返ることはできません。
      ですので、少なくとも軽い気持ちでの自殺には私は反対です。

      しかし、末期がん患者などの安楽死については賛同していますし、少なくとも議論すべきだとは思っています。

      まず大事なのは、不幸な人を多くつくる環境を変えること。
      そして、それでも多大なストレスにさいなまれる人はゼロにはならないので、その場合は親族や親しい人の同意を含めた、医者の管理のもとでの自殺は考慮に入れられてもいいのではとも考えています。

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