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2021年度第1回数検1級受験(一次)感想 簡単すぎる問題があって逆にビビりました。

更新日:

はいどうも、カワウソだよ。

2021年度第一回数検1級の一次試験を受験したよ。

前回受験したのが2019年の第一回試験、そこで二次試験に合格して以来、実に2年ぶりの受験だ。

結構久しぶりに数学を勉強しなおして、自分の足りないところを認識したよ。

しかし同時に、(1次に限っては)「難易度が落ちた?」とも感じたよ。

というのも、整理してみると、高校生が頑張って解ける、あるいは、条件を少しだけ変えれば偏差値55くらいの高校生でも解けるような問題も入っていたんだ。

曲がりなりにも、数検の最高レベルの試験のはずなのに、「これでいいのか」と思ってしまったよ。

 

今回は、受験した感想を書いていくよ。

前回の受験記事はこちら→2019年度第1回数検1級 受験感想

2021年度第1回数検1級一次試験感想

問題1. 合同方程式

まず、最初にして(個人的に)最大の敵だったのが、問題1だった。

合同方程式、modを使う計算だった。

これが、かなりの痛手だった。

というのも、少なくとも一次試験の合同方程式、あるいはその他の整数問題に苦手意識はなかったんだ。過去7回分が収録されている問題集で、1問だけあったのだけれど、その問題は楽に解けていたし、それで余裕こいていた。

あまり練習の経験はなかったが、問題を見たときに「なんとかなるだろう」と思っていた。

これが間違いだった。最後まで解き方がわからなかった。

数検1級の一次試験は、7問中5問が合格ライン、それも過程は書かず、値だけ書く。すなわち部分点はない(問題が2問に分かれていて、結果として0.5点ずつの配点だというのはある)。

だから、1問まったくお手上げの場合、残り6問中1問しか間違えてはいけない。符号をつけ忘れたり計算ミスをしたりすればアウトだ。これは結構きついハードルだと思う。個人的には、解くべき問題を選べる余地のある二次試験の方が易しく感じる。

そんなこんなで、最初の1問に12分ほどかけたけど解けず、次の問題に移ることになったよ。

 

(追記)あらためて計算してみてようやく解き方を発見したよ。ただ、ツイッターに投稿されていた解き方とは異なるものだったよ。

この分野の問題の解き方の定石を知らないので、今後の研究課題とするよ。

問題2. 三角関数

打って変わって、問題2は三角関数。

ただ、これには拍子抜けした。難易度が極めて低いのだ。

詳しいことは省くけど、高校レベルだ。Arcsin,Arccos というものの存在だけが高校と違うレベルだけれど、問われていることは高校の教科書の後ろに載っている問題とさほど変わらない。逆関数という言葉さえ理解していれば、偏差値60程度の高校生なら初見でも解けるだろう。そのくらいやさしかった。

一応ひっかけがないように、正負の判断に注意したけれど、それもどうってことなかったし、ルートの計算も不要だった。

おそらく、一次合格者の正解率は90%を超す、そのくらいのレベルだと感じたよ。

問題3.ベクトルの外積・内積

問題3はベクトルの外積・内積。

つまるところ、「足し算と掛け算を正確にできますか?」というのが問われている。すごく工夫すれば、中1の春学期の定期テストで出題することも可能だ(数検1級一次の外積の問題はほぼ常にそうなのだけれど)。

やるべきこと自体は簡単なのだけれど、意外とこの分野の自己正解率は低い。

というのも、時々こんがらがって、正負の計算を間違えるんだ。あと、普通に計算ミスが多い。繰り上がりとか平気で間違う。

そのため、計算は常に二重チェック、シンプルな問題だけど時間はかかったよ。

これは入試や検定の計算あるあるだけど、答えがキリのよい数字になったから安心したよ。

 

問題4. 偏微分

その次は偏微分。これもまあ、高3ならなんとかできそうな問題ではある。

ただし、若干計算が面倒臭くなるため、あることに注意しなくてはいけない。

計算ミスだ

そして、僕はそのミスにはまった。

約分を間違えた。

これにより、この問題には点が入らないということを後で悟ったよ。

 

問題5.確率

お次は確率。ただこれも一瞬思考停止した。

問題が難しかったからではない。その逆で、解くべき内容がシンプルすぎた。

ある範囲内でxとyとが一様分布するというのだ。二項分布でも、正規分布でもない。

そんな条件の中、「Xの分散を求めよ」と言われると、逆にフリーズしかねない。「そもそも分散ってなんだっけ」という思考に陥ってしまう。逆に言えば、分散の定義をしっかり身に着けるにはうってつけの問題だと思ったよ。

基礎の基礎だからこそ、逆に「なんだっけ」となってしまったよ。

 

問題6.行列式

問題6は行列式。

過去にはxの含まれる行列式もあり、かつその値を因数分解した形で表せという問題もあった。計算の苦手な僕が不得意とする分野だ。

しかし、今回のは比較的シンプルだった。

行列式の中はすべて整数だし、かつそれぞれが1桁だ。過去問のほうがよほど難しい。過去には、xを含む行列式で、それを因数分解した形で答えよという問題もあった。それと比べたら、計算ミスさえしなければ解ける、かなり基礎的な問題だったよ。

 

とはいえ油断は禁物。こういう問題ほど僕は符号や計算のミスをしやすい。検算に検算を重ね、答えを出したよ(値は、なんとなく「数検1級で出されやすい値」だったよ)。

問題7.微分方程式

最後は微分方程式。前回の受験以降少し苦手意識を持っていた。

そのため参考書を買ったのだけれど、それが功を奏した。

というより、参考書で難易度のやや高い演習をすることで、今回の問題がいとも簡単に解けた。

 

……というのはウソだ。

実は、一回「あ、これ無理だ」と思った。

dx/dtとdy/dtをそのまま足せばうまいこといける問題なのだけれど、なぜか、「足しても引いてもうまくいかない。ちょうどいい係数もない」と悩んでしまった。

その後間違いに気づき、そのあとはスムーズに解けたよ。

 

個人的に、微分方程式はどれだけ複雑でも、検算が楽だから解けてあってた時の安心感は大きいし、あっていなかったときの焦りも大きい。

微分方程式が解けたか解けなかったかで、試験終了後の気持ちが大きく変わってくるような気がするよ。

 

全体の講評

平年度よりもかなり易しめか

振り返ってみると、問題2~7は意外なほどシンプルだった。正直これだったら対策をここまで頑張らなくてよかったなと思ってしまうよ。問題1の合同方程式は、僕はあまり触れてこなかったから難易度を判別する立場にないけれど、かつて二次試験の過去問でこれよりも理不尽と思える問題に出くわしたことがあるし、そこまで難しい問題でもない、標準的な難易度だと思っているよ。

ただし、その問題がシンプルでレベルが低いからと言って、それが解けるとは限らない。僕自身問題4は計算ミスをして無得点だった。

問題が簡単だと思ったときは、むしろ計算ミスに気を付けようね(^●ω●^)

ツイッターで受験した人の声を読む限り、どうも二次試験の方が難易度がえぐかったらしく、それとの調整のために一次試験が簡単になったのかもしれないよ。

 

今回はここまでだよ。

 

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