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新型コロナウイルス

『コロナは風邪』論者の問題点を数学的に考える

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はいどうも、カワウソだよ。

8月9日、渋谷で『クラスターフェスティバル』なるものが開催された。

国民主権党党首・平塚正幸氏が開催したこのクラスターフェスでは、コロナはただの風邪だと主張し、50人規模でマスクを着けずに山手線を1周したという。ちょうどその日山手線を利用していて、後からこのフェスティバルなるものを知ったときは「何してんだ」と思ったよ。

さて、このクラスターフェス、大変迷惑なのは当然だのだけれど、この主張がいかにおかしいかを冷静に分析していこうと思うよ。

その中で見えてきたのだけれど、実はこの主催者の平塚氏は、本当はコロナは風邪だなどと思っていないのではないか、場合によっては、ちゃんとこのウイルスの恐怖をある程度認識しているのではないか、そういう可能性が見えてきたんだ。

今回は、コロナフェスティバルについて確率的にかんがえていくよ。

 

クラスターフェス参加者は100%得しない

確率で考えるとクラスターフェスは損しかしない

クラスターフェスが頭悪そうだというのは多くの人が直感することだろう。そして、その直感は正しい。今からそのことについて考えていこう。

確かに、現段階で、コロナがどの程度のもので、マスクや消毒液でどの程度防げるかはわからない。正直僕自身、マスクをしていれば安全とは思っていない。

しかし、それでもマスクをする。平塚さんは「マスクは奴隷がつけるもの」といっているが、僕はその逆で、高校レベルの数学的な思考力がある人ならマスクをつけるだろうと考えている。逆に、いい歳して、高校生レベルの思考力のないような人が、クラスターフェスに参加しているといっていい。

高校の数学では、確率という概念を習う。中学でもこの初歩的なのは習うし、日常でもよくつかわれる言葉だろう。いまさら改めて説明することはない。

で、このコロナも確率だ。かかるかもしれないし、かからないかもしれない。

 

ここで、①コロナが重症化するケースと、②重篤化しない(あるいはそもそもそんなもの存在しない)ケースについて考えていこう。

まず①、コロナが重症化するおそれがあるケース。マスクや消毒液にどれほどの効果があるかは分からないし、実際マスクの効果についてはほんと微妙なところなんだけれど、逆効果だという論文はまあほとんどない。雑菌がどうこうという意見もあるが、きちんと使えば、そういうものによるマイナスの効果よりも、マスクの持つ予防・あるいは自分の持ってるウイルスをまわりに拡散させない効果の方が高いようだ。

その場合、マスクをすれば、マスクをせずに人込みにいく場合よりも、コロナにかかる確率は低い。

そして、②コロナが風邪のような軽い症状、あるいはそもそもそんなウイルスなど存在しないという場合。これでも、マスクをつけた人も、つけなかった人も同様に、重篤な病気になることはない。例え平塚氏がいうようにコロナが風邪だったとしても、マスクを着けなかったからといってつけた人よりも何か得することはほとんどない。

もちろん、マスクにデメリットがまったくないとまでは言わない。自閉症の方の中には、マスクをかけた親の顔が認識できなくなってパニックを起こす人がいるらしい。あるいは、真夏はマスクの中に熱がこもるため熱中症のリスクも高まる。こういう問題はなんとかしなくてはいけない。

しかし、マスクのデメリットはあっても、マスクをせずにクラスターを作ることのメリットはまずない。これは、コロナが重篤化するおそれがあろうとなかろうと同じだ。マスクがダメだからといって、少なくともクラスターを作ることに衛生面における利点はほぼない。

コロナにかかって重篤化する確率が何パーセントであろうとも、マスクをせずに集まる人が得することは、数学的に考えてあり得ない。なぜ、どう転んでも損するイベントを開くか、理解に苦しむよ。

 

フェスは『コロナは風邪』の証明において極めて非効率的だ

平塚正幸はクラスターフェスよりもコロナハウスを作れ

また、コロナは風邪、あるいはコロナは存在しないという主張に関して、これを広めるにあたってクラスターフェスは有効だったかもしれないが、その主張を証明するにあたってはまあ見事なまでに効果的ではない。インフルエンザウイルスで考えてみるとわかりやすいと思うけれど、山手線にマスクなしで乗ったからウイルスにかかったとすることはできないし、逆に、この人達にウイルスをうつされたと証明することも難しい。

社会的にインパクトはあっただろうけれど、本当に平塚正幸氏が自らの主張を科学的に証明したいのであれば、もっと本格的にクラスターを作った方がいいのではないだろうかな。

例えば、氏の主張に賛同する人の経営する家を借り、そこで支持者と1年間住み続ける。氏の主張に基づいて、マスクなし、手洗いなし、三密を作りその状況をライブ放送する。いわば、本気でクラスターを作るわけだ。

ただし、都心、あるいは逆に限界集落なんかでこんなことをされると、クラスターができたときに周りに迷惑がかかるからしない。無人島に住むとか、あるいはそういう実験室を大学か何かに作ってもらうとか、とにかく支持者以外に人がいないところで暮らす。そして、症状があらわれても医者も看護師も呼ばない。何があっても自分からは1年間救助を求めない。僕は一切責任を取らない。

色々問題だろうが、本気でクラスターを作るとはこういうことだ。逆に、こういうことができないならば攻撃的・刺激的な主張はその程度だと思われる。主張は撤回すべきじゃないだろうか。

 

今回はここまでだよ。

コロナの恐ろしいのは、それがまだよくわかっていない点にある。ワクチンが開発されておらず、抗体への影響も研究段階だ。そういう状況においては、少々やりすぎと思うくらいに気を付けた方がいい(もちろん他人への強要はご法度だが)。その状況で、逆をいくのは、批判を浴びてもしかたない。その批判、あるいは感染のリスクもすべて自己責任ということを理解の上で行動してほしいよ(^●ω●^)

 

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