(注意)これは注意喚起の記事です。
はいどうも、カワウソだよ。
先日、とある書籍についてのツイートがTLに出てきた。それが、メンサに関係するものだった。
過去問ですらない無料のオンラインテストを勝手に引用して1250円も取るの!?頭おかしいんじゃねえの!?(直球) pic.twitter.com/9l5xopxsIr
— けんしん (@tktommy123) August 6, 2020
結論から申し上げると、この著書はメンサの規約に違反している。そのうちJAPAN MENSAのホームページなどからも注意喚起がなされるだろうと思う。もっと端的に言うと、買うのを自粛してほしいんだ。
今回書きたいことはすべて書いたのだけれど、以下では、なぜこの著書がまずいのか、そして、その他の、いわば『IQ商法』に騙されないようにするにはどうすればいいかを考えていこう。
メンサの過去問は公開されていない
まず、メンサの過去問は公開されていない。というか、公開が禁じられているんだ。実際、ホームページにも以下のように書かれてある。
15歳以上の方はこのウェブサイトの入会テスト日程一覧ページより、日程と開催を確認の上、お申し込み頂けます。 申し込みの締め切りはテスト実施の1週間前までです。 受験された方には、合否のみを後日メールで通知致します。 テストの内容、練習問題、採点方法、採点結果等は公開しておらず、またお問い合わせ頂いても一切お答え出来ません。 不合格の場合、前回受験より1年以上あけると、生涯のうち3回まで受けることが出来ます。 受験料は10,000円です。テストに合格した場合は、別途入会金・会員証発行費・年会費をお支払いください。 詳しくは以下、入会テストの流れをご確認ください。
JAPAN MENSA 入会テストについて(https://mensa.jp/join.html) より
ジャパンメンサのHPを検索してもらうとわかるのだけれど、入会試験は年に何度も開催されている(現在はコロナの影響で中止しているが)。テストのたびに問題が新たにつくられているというのは考えにくく、おそらく何度か使いまわしされていることが予想される。
実際の入会テストでは、開始前に電子機器の電源を切ることが促されるし、公開してはいけないということも言われる。もちろん持ち帰ることはできない。もしそれでも公開できるとなれば、超絶記憶力のいい人なんだろう。Amazonに書いてある著者情報によると、著者(メンサ太郎氏)はメンサ歴12年だそうだが、それほど長い間問題を覚えていたのかな。現実的に難しいと思うよ。
このブログ記事ではたびたび書いていることなのだけれど、メンサの過去問は公開されていないということを再度申し上げておくよ。
『メンサ過去問』で紹介されているのはメンサの過去問ではない
では、メンサの過去問が公開されていないのに、なぜ『メンサ過去問』という電子書籍が売られているのだろうか。
答えは簡単、販売されている情報が偽物だからだ。まがいものを売っているからやってのける業だ。
実際、中で紹介されているのは、メンサの過去問ではなく、ノルウェーメンサの解説のようだ
無料サンプルを読んでみたけど、ノルウェーMENSAの解説してただけだった
あれ別に過去問じゃねえしな https://t.co/TFGnRsxJzq pic.twitter.com/uXmQUw7Ohb— けんしん (@tktommy123) August 6, 2020
なお、ノルウェーメンサといっても、ノルウェー・メンサの過去問というわけでもない。もとのテストはオンラインで受けることが可能なのだけれど、ノルウェーメンサが作ったテストというだけであって、おそらくノルウェーメンサの入会テストとは異なるものだ。
気になる人は、実際に受験してほしいよ→ノルウェーメンサの作ったテスト
さらに言うと、答え・解説も無料で公開されている。この著書で一番肝となる情報がすべて、ネットで無料で(もちろん合法的に)得ることができるんだ。
いろんな意味で、情報弱者に付け込んだ商法だというのがバレバレだね。
メンサ商法に騙されないためには
著書の中に、頭の悪い部分がある
では、ここからは、どうすればこのような悪質なメンサ商法・IQ商法と呼ぶべきものから身を守れるか考えていこう。
まず、この著書・あるいは著者のなかでひっかかったことがある。
一言でいうと、怪しい、もっと言えば頭の悪いところがところどころあるんだ。
先ほども書いたけれど、「メンサは人生に3度しか受けられない」と著書に書いているのに、なぜそれを公開できるのだろうか。注意深い人であれば、メンサにかかわる知識を持っていなくても疑問に思うところだろう。逆に言えば、そこに違和感を感じない人をだましているのかもしれない。
IQ関連で怪しいことをする人は、おそらくノウハウなどほとんどない中でやっている以上、このような頭の悪い点がところどころ露出している。まずは、怪しいところがないか確認しよう。
メンサ会員の著書だからといってむやみに信用しない
また、メンサ会員だからといってむやみやたらと信用しないほうがいい。
メディアでは「IQ148以上」と宣伝されることが多いけれど、盛られている数字だし、正しくは、人口の上位2%、50人に1人が入れる組織なんだ。割合で見ると、小学校の時代のクラスメイトで1人くらいいてもおかしくない。メディアが取り扱っているほどすごい人ばかりではないんだ。
それもあって、「メンサ会員だからすごい」というのは成り立たない(もちろん会員の中にはマジですごい人も大勢いるんだけれど)。
僕は以前、メンサ会員がIQ商法に待ったをかけてみるの記事で、別のIQ商法について触れた。そこで批判した関口氏の著書は、このメンサ太郎氏のと異なりなんら違反・違法行為をしているわけではないのだけれど、メンサ会員の意見が常に正しいというわけではないことを知れる一例として挙げた。
メンサというだけで特別すごいわけではないし、絶対的に正しいわけでもない、こおのことを押さえておこう(なお、メンサよりすごいMETIQの会員とかならたぶん大丈夫。保証はしませんが)。
今回はここまでだよ。
これを読んだ方は、変な商品に騙されないように注意してね(^●ω●^)
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