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東洋経済オンライン・庄司匡宏氏の記事が学歴差別を彷彿させるおそれについて

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はいどうも、カワウソだよ。

東洋経済オンラインの記事が話題となっている。

その記事のタイトルは『大卒と高卒「コロナへの警戒姿勢」の決定的な差』。これが現在アクセス1位となっている。

タイトルを読んで、ちょっと違和感を抱いた人もいるかもしれない。僕は抱いた。

なんというか、コロナがなかなか収束しないのは高卒の人のせいだといっているように聞こえる人もいるかもしれない。公表は控えるが、僕のTwitterアカウント(@english_otterではない別の政治系アカウント)のFFの方もこの記事に落ち込んだり、憤りを示したりしていた。

今回は、この東洋経済オンラインの記事に関して思うところを書いていくよ。

 

東洋経済オンライン記事の何が問題か

高卒者と大卒者との具体的な差が不明

まず、庄司氏の記事のどこが問題なのか、僕自身の思ったことを書いていこう。

学歴差別に関しては後で書くが、差別とかそういうのを除いたとしても、あまり高い評価をすることはできない。というのも、タイトルで学歴の差について書いておきながら、それを具体的に表す数字がまったく書かれていないんだ。

記事を引用してみよう。

また、「現時点で、日本で新型コロナウイルスに感染している実際の人数はどれくらいだと思いますか?」という質問に対しても、大卒者の予想人数は高卒者より顕著に多かった。さらに、そのような予想をする人々ほど、対面での会話や外食を自粛していた。このほか、学歴間での所得格差がソーシャル・ディスタンス格差を生み出している可能性を示唆する結果も得られた。 東洋経済オンライン 大卒と高卒「コロナへの警戒姿勢」の決定的な差 より 

この部分に限らず、「顕著に」とか「その傾向がある」とか書いているだけで、具体的に何%くらい違うのかが書かれていない。

学歴以外の、『対面で話した人数』とか『外食頻度』とかはグラフを載せているのだけれど、この学歴に関するデータだけ、グラフどころか数字が一切出ていない。もちろん生のデータを見ればそのデータも分かるのだろうけれど、記事タイトルで、大卒と高卒とで決定的に違うと書いておくのであれば、別に数字を記載しない理由は特にない。むしろ載せた方が説得力が増すのではないかな。

むしろ、数字を出していないということは実際そんなに差がないのでは?と思ってしまったよ。

普段東洋経済オンラインで研究者が書いた記事ではあまりこんなことはない。何かが違うと思って調べてみたのだけれど、どうも著者はこの記事が東洋経済オンラインデビュー記事のようだ。初めてのことだし仕方ないところもあるだろうけれど、今後はさらなる質の向上を期待するよ。

 

『政治的正しさ』への考慮が足りない

次に、学歴差別のおそれがあるという点について。

実際、大卒と高卒とに違いが出てもおかしくない。これは僕の思うところだ。実際に調べて差があったのであれば、それを公表しただけで学歴差別にはならない。科学的に極めて正しい行為だ。だから、『大卒と高卒とに違いがありました』と発表すること自体を批判するつもりは毛頭ない。

しかし、『科学的に正しい=なんでもしていい』ということは成り立たない。言っていいことと悪いこととがある。

いわゆる『政治的正しさ』というのがある。英語でのポリティカル・コレクトネス、ポリコレという言葉のほうが有名かもしれない。

ポリコレの一番の例が、人種と性別だろう。

例えば、「黒人は白人よりもIQが低い」という主張は、たとえ実験でそういう結果になったとしても公表するにはタブーだ。著すとしても「人種間の優劣を示すものではなくまた環境の違いによるところも大きいだろう」等の文章を入れるのが適切とされる(そもそもアメリカなどでは人種間の差の研究自体がタブーとなりつつある)

すなわち、人種差別につながるデータは、たとえ科学的に正しくても政治的に正しくない。

今回の記事もそれにつながってくるのではないかな。

 

悪意が見受けられる

これが単に配慮が足りなかったというだけであれば僕だってこんな反論記事は書かない。しかし、個人的にはそれ以上のものがあるように見受けられる。

というのも、タイトルが学歴による差を強調しているんだ。

どうも、必要以上に学歴による差を強調したいように思える。例えば、「大卒者は高卒者より周囲への評判に敏感で社会貢献への意識も高い」と書かれているが、同時に「それらの意識は強く影響していなかった」とも記述している。関係ないなら書かなくてもいいのではと思う。そこは個人の裁量だろうからつよくは言わないけれど。

とはいえ、必要以上に学歴の差を強調しているように思えたよ

 

東洋経済オンラインの記事を見て絶望された高卒者の方へ

『学歴』と『コロナ』のあいだを考えよう

東洋経済オンラインの記事で、「ああ、自分は高卒だからダメだ」と悲観する必要は全くない。統計でしかないんだ。

逆に、庄司氏の記事から、学歴と関係なくコロナ対策に結び付く行動が示唆されている。

例えば、記事では、「高卒者より大卒者のほうが新聞をよく読み、コロナが自分と関係あると強く思っている」という傾向があると書かれている。

記事を読めば、『高卒は大卒と比べてAという傾向がある。そして、Aな人はコロナ感染リスクが高い。だから高卒は感染リスクが高い』という構造になっている。

学歴が直結で感染リスクにつながるわけではなくって、その間にある因子の存在が大事なんだ。

 

これは、コロナに限らず統計を取るときにおこりがちなことだ。

有名な例を挙げると、『アイスクリームがよく売れる時期は水難事故が多い』というもの。アイスが売れるのは夏。それも猛暑なほど売れる。一方、気温が高ければ海や川で遊ぶ人もふえ、その結果水関係の事故も増える。みんながアイスを我慢したところで水難事故が減るわけではないんだ。

コロナと学歴の関係もこれと同じだ。卒業証書の有無でリスク変わるわけではなくって、収入情報収集の頻度コロナへの危機感といった、『学歴→X→感染リスク』のXの部分が問題なんだ。

落ち込むよりも、このXの部分を可能な限り変えることに努めよう。

 

今回はここまでだよ。

どんな記事も鵜呑みにせず、おかしいと思ったら声を上げよう(^●ω●^)

 

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