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人助けランキングのカラクリを解説します~日本は冷たい国ではない~

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はいどうも、カワウソだよ。

先日、ANNが以下のような動画をユーチューブに投稿した。

 

イギリスの調査機関で、日本が『人助けランキング』で調査国125か国の中で125番目、最下位を記録した。それを受けて、世界で薄情な国なのではないかと訴えているようだ。

ニュースだけでなく、ネットで検索しても、『日本は世界一他人に冷たい国だ』と主張しているサイトがヒットする(今回の結果ではなく、前年度の『下から3番目』という数字を証拠にそう主張しているようだ)

 

しかし、僕はこれに異を唱える。

これのもととなった『世界寄付指数』のページをよくよく調べてみると、日本が世界一冷たい国ではない可能性が湧き出てきた。

そして同時に、この世界寄付指数に関する放送局の報道の在り方に不信感を抱いたよ。

 

今回は、世界寄付指数における人助けランキングがそのまま人の温かさ・冷たさをあらわすものではないことを説明するとともに、マスコミに対する報道の仕方にも切り込んでいくよ。

 

(注意)

この記事は、世界寄付指数と真逆のこと、すなわち「日本は世界一親切な国だ」と主張するものではありません。

私自身は、日本の実際の順位はせいぜい真ん中くらいだろうと認識しています。

 

この記事で伝えたいのは、何かセンセーショナルなニュースを見たとき、その結果だけみるのではなく、その道程まで見て判断してほしいということです。

以下書きますように、本来はマスメディアにしてほしいことなのですが、どうも今のマスコミはそういうことをしない、収益のためなのか視聴者に十分な情報を与えないようにして報道していることが多いです。

あくまでも、メディアを鵜呑みにするなという警告の意味を込めて書いているにすぎません。

国粋主義とか排外主義をあおるものでは全くないことを、この場に明確に書かせていただきます。

 

世界寄付指数2018年度版についての解説はこちら↓

統計データは批判的に見よう

 

『世界寄付指数』を斬る

『人助けランキング』は正確な人助けランキングではない

 

まず、『日本人は冷徹だ』というANNの報道はどこから来ているのか。

上でも触れたように、世界寄付指数(World Giving Index)の指標から来ている。

では、その『世界寄付指数』、どのようにして作成されたのだろうか。

 

世界寄付指数のpdf4ページ目を見ると、以下のようなことが書かれている。

In order to
ensure that giving is understood in its various forms, the
report looks at three aspects of giving behaviour.
The questions that lie at the heart of the report are:
Have you done any of the following in the past month?
Helped a stranger, or someone you didn’t know
who needed help?
Donated money to a charity?
Volunteered your time to an organisation?

『人助け』をいろいろな形で理解されるのを確実にするために、このレポートは『人助け行為』の3つの観点を見ます。

レポートの根底にある質問は以下の通り

以下のことを先月しましたか?

・見知らぬ人を助けた、あなたの知らない人で助けが必要な人を助けた

・チャリティーに募金した

・自分の時間をボランティア活動に費やした

 

端的に言って、この世界寄付指数はアンケート調査なんだ。

その中でも今回やり玉に挙げられている『人助けランキング』で問われた質問は、「見知らぬ人を助けましたか」という、極めてあいまいなモノだった。

 

僕は、この質問にはいわゆる国民性なるものが大いに影響してくると思っている。

 

例えば、電車でお年寄りや小さな子供に席を譲る行為

特に若い世代において、無言でさっと立って譲る人が多い。

それで、なんとなく『譲ったアピール』はしたくないので、全く関係ないフリをして、「自分が立ちたいからたったのであって、席を譲る意図はない。座るなら勝手に座れば?」的な、めんどくさいツンデレ風の譲り方をする人が多くなったように思う。

あるいは、もう譲るのが面倒だからそもそも座らないという人もいるだろう。

こういう行為は、直接的あるいは間接的に『席を譲る』行為ではある。

しかし、当の本人にその自覚があるかというと、「いや、あれは譲ったわけじゃないし」と、否定するんじゃないかな。

 

一方で、ドイツなどでは、高齢者がいると、「おい、この人に席を譲ってくれないか」と声を掛け合うそうだ。(『日本人とドイツ人』より)

同じ席をゆずるという行為でも、ドイツ式のほうが、『席を譲った』という自覚が生まれるんじゃないかな。

 

国民性・地域性だけですべてを判断するつもりはないけれど、日本人式の『無言で行う』人助け、あるいは、『助けたアピールを恥ずかしいと思う性格』が、ランキングを実際以上に下げている可能性は議論されるべきだと思うよ。

 

マスコミはセンセーショナルな結果だけ伝える

マスコミは視聴者に考えさせない

 

上で述べたのは、あくまでも僕自身の考えでしかない。

そもそも日本人が助けたアピールを恥とする国民かどうか、そういうのはすべて主観でしかない。

 

しかし、僕がこうやって人助けランキングに異を唱えることができたのは、実際にそのレポートを読んだからだ。

もしANNの報道だけみていたら、このようなことはできなかっただろう。

 

これはマスコミにありがちなことだけれど、ある調査が公表された時、その調査方法がどうだとか、そういうのはなかなか知らされない。

だから、『世界寄付指数が日本を人助けランキングで最下位に位置付けた』という事実が、『日本人は世界一他人を助けない人種だ』という主観になってしまう。

そして、『日本人は世界一冷たい』というのがあたかも事実であるかのように認知させられる。

僕はこういう状況に危機感を抱いている。

 

もしANNが、「アンケート調査を行ったところ~」と一言付け加えるだけでも、反応は変わっていただろう。

ANNは、そういう情報を付加しない。ANNと同じように、ANNのいうことが全てであるかのように、視聴者に植え付けているのではないか。

そう思わざるを得なかった。

 

ANNを含むマスコミ各社には、十分な情報を視聴者・読者に与えて、受け手に考えさせるような媒体になってほしいと強く望むよ。

 

今回はここまでだよ。

マスコミの情報に惑わされず、自分で調べて考える能力お培おう(^●ω●^)

 

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統計データは批判的に見よう

日本は世界一冷たい国『ではない』 note

 


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