はいどうも、カワウソだよ。
最近ツイッターで炎上しているアカウントがある。
それは、日本における女性の社会地位の低さについて述べたツイートだ。
簡単にまとめると
「日本の女性は○○が世界ワースト1」の一覧をある女性がツイートしたら非難ごうごうになった
という話になる。
これだけみると、いかに日本の男性が陰湿なのかという話になるけれど、今回取り上げるのはその話ではない。
そのアカウントの手口が、ちょっとまずかったんだ。
今回は、その件から、フェイクニュースを基にした主張の危うさについて考えていこう。
炎上したフェミニスト
まず、彼女がしたツイートを見てほしい。
日本がどのような国なのか一目でわかりますね
・痴漢数 世界第1位
・盗撮数 世界第1位
・教師淫行 世界第1位
・風俗嬢数 世界第1位
・AV女優数 世界第1位
・キャバクラ嬢数 世界第1位
・女子学生売春数 世界第1位女性は強く生きてください。私は日本に住み続けるなんて死んでも嫌だ。
— はるか (@Kg5GhATZPPA1WKx) 2019年5月3日
これに関して様々なコメントが寄せられているが、もっとも多いのは、ソースを出せというもの。
すなわち、日本が風俗嬢やキャバクラ嬢数が世界一な国であるといえる証拠はどこにあるのかという返信が数多く寄せられた。
個人的には、おそらく日本は上位(悪い方)にあるだろうけれど、それでも2位とか3位くらいのものもあるのではと思っている。割合だけでなく、絶対的な数を議論しているのだから、日本より人口の多い国の方が上位になる可能性がはるかに高い。
調べても、確かなものは出なかったようで、むしろ、特定の性犯罪件数が日本よりもはるかに多い国もあることが判明したようだ。
偽造・捏造は反発を招く
ここまで書いていて、なんとなく僕のことをミソジニー的人物だと思ったかたもいるかもしれない。
しかし、自分自身としては、その逆だと思っているし、少なくともそうありたいと思っている。
今日本において女性の地位が低いのはジェンダーギャップ指数などからも言えることだし、身の回りの体験からしても、日本における女性は生きづらいのだろうと思っている。
しかし、だからこそ、弱い女性を守り、強い女性をより自由にさせたいと思っているからこそ、ソースなしのツイートはしないでほしかった。
というのも、ソースなしのツイートはすぐツッコまれるんだ。
確かに、確固たる情報元なしに主張をしても、同じ思いをしている人からは支持されるだろう。
しかし、反対派からはどうだろうか。
おそらく確実に、反発を招くだろう。それも、落ち度は偽造した側にあるからまともな反論はできない。開き直るくらいしか手段がなくなる。
そうなると、「やっぱりフェミニストっておかしいひとたちだよね」って考えが浸透し、むしろミソジニーの集団が『フェミニズムは事実を捻じ曲げる集団だ』と主張する根拠になってしまう。
一言で表すと、逆効果でしかない。逆効果以外の何物でもない。
たしかに、ソースなしの主張は強いモノが多く反響をよぶだろうけれど、それが社会のため、自分の望む社会実現に貢献するかというと、むしろ負の効果になるのではないかと思っているよ。
本気で伝えたいなら『池上彰』風に
柔らかい言葉でジワジワ広めよう
では、どうすればいいだろうか。
これは結構簡単なことだと思っている。
すなわち、事実を強く押し出していけばいいのではないかな。
最も手っ取り早いのはソースを貼ること。少なくとも、主張する本人はソースのありかにすぐアクセスできる状態にしておくことが適切ではないかと思っているよ。
さらに言うと、もし事実があったとしても、弱い言葉でいった方が心理的な抵抗が少なくなるのではないかと思う。
流行語大賞を受賞した「保育園落ちた、日本死ね」についても、共感を生んだところはあるものの、「死ねという言葉はどうなのか」という意見もあった。それにより、本質的でない議論を生み、結果コスパとしては良くなかったのではないかなと思っている。
さらにいえば、保育園問題、待機児童問題は今もなお続いているものの、それ以降国会で活発には議論されていないようだ。
「死ね」のような強い言葉は、即効性はあるものの、長続きしないのではないかな。
そうではなく、例えば池上彰さんの解説のように、柔らかい言葉で事実をもとに言い続ける方が、即効性はないものの、着実に世間にひろまっていくのではないかな(彼も、佐藤優さん等との共著やラジオ番組、あるいはテレビでも生放送においては語尾がきつめになったり、主観が多く混じることもあるけれどね)
事実無き主張は支持者に響き、事実は『無党派層』に響く
最後になるけれど、事実を入れるか入れないか、フェイクニュースかファクトベースかは、戦略によって変わるのだと思っているよ。
というのも、事実のない強い主張は、共感者には強く響く。2016年のアメリカ大統領選挙でトランプ候補(当時)が使った手法だね。
しかし、これには弱点があって、とてつもないアンチが沸く。アメリカにおける反トランプデモからも読み取れるね。
一方で、事実のついたやわらかい主張は、政治でいうところの『無党派層』、それも比較的賢い無党派層を味方にすることができるだろう。
というのも、事実だから覆そうにもできないし、「フェイクニュースだ」と突っ込もうものなら、「じゃあそう思う根拠は?」と反論可能だ。
弱点としては、事実がひっくり返ったらその後の主張が一切できなくなること、そして、バズらないということだ。
池上さんの番組も、突発的に人気になったという感じではないよね。
ちなみにだけれど、当ブログは後者を選択しているよ。
SEO対策というのもあるしね。
ただ、悲しいかな、ブロガーならだれでも経験したいであろうバズがなかなかおこらなかった。
また、イケ〇ハヤトさんやはあ〇ゅうさんのように、熱狂的ファンを確保することもできないでいる。
しかし、投稿者の僕自身が事実主義者というべき信条の持ち主だから、事実に基づいた、主張の弱い投稿をつづけていくよ。
今回はここまでだよ。
日本がファクトベースの国になることを心から願っているよ(^●ω●^)