はいどうも、カワウソだよ。
メディアを中心に『天才』という言葉があふれかえっている。
しかし、天才とは何だろうか。それを意識して話すことはあまりない。
『天才』というものを一つの定義としてはかることはできない。
辞書的に言えば
生まれつき備わっている、並み外れてすぐれた才能。また、そういう才能をもった人。
(デジタル大辞林より)
とある。
正直いって、よくわからないのが現状だ。
しかし、それも仕方ない。
例えば、数学の天才と、絵画の天才とでは、その求められるものが全く違うだろう。全く違う分野で使われる概念を同じ言葉でひとくくりにするのが間違っているのかもしれない。
今回は、その中でも容易に数値化できる『IQの高さ』に限定して考えてみるよ。
もちろん、天才が必ずしも高IQであるわけではない。
しかし、天才論を考えるにあたり、最も簡単に考えることができるのが、この『高IQ』というものになる。
今回は、高IQという点をもとにして、天才とはどういう人かを考えていこう。
天才のIQはいくつか
IQ的に言えば、メンサの5人に1人は天才
まず、天才の知能指数はいくつだろうか。
正直、一つの枠に入れるのは危険な行為だ。特に、芸術面の天才性は、IQと関係ない。むしろ、山下清のように、天才といわれるような芸術家はIQが一般より低い場合だってある。そのため、高IQという意味での天才がどのくらいの価値を持つかは分からない。その点を頭に入れて以下読み進めてほしいよ。
今回は、芸術以外の点、例えば数学や物理学における天才を想定していこう。
こういう分野において複雑な事象を受け入れるのは、知能の高さと関係しているだろうしね。
以降IQの高さだけで天才性を計測していこう。
そうなると、どのくらいのIQをもてば天才なのだろうか。
アメリカの心理学者・ターナーの定義ではIQ140以上とを天才または準天才としているよ。
(参考サイト:コトバンク:知能指数)
以下、IQ140以上を天才としてかんがえていこう。
さて、この定義に従うと、天才は世界にどのくらいいるのか。
IQ140以上の人の全人口における割合は0.38%。261人に1人の割合ということになる。
天才という言葉が多用されていると最初に書いたけれど、この定義で考えれば、日本に46万人ほど天才がいることになる。東京都葛飾区の人口が44万人ほどだから、全国から天才を集めるとそれだけで結構な規模の集落ができる。それほどの人数が天才と認定されたとすれば、上で述べたようにマスコミが天才という言葉を『多用』しているという認識は間違いだったかもしれない。だってそれだけ天才といわれるに値する人がいるのだから。
さて、高IQといえば、高IQ団体として知られるメンサという組織がある。上位2%(50人に1人)のIQの持ち主だけが入れる集団だ。
計算すると、メンサのテストに合格できる知能の持ち主(IQ130以上)のうち、天才(IQ140以上)は19%。メンサの5.26人に1人の割合ということになる。
仮に、実際にメンサ会員におけるIQ140以上の割合が19%程度だったとするならば、確かに天才と触れ合える割合は高いかもしれないけれど、とはいえメンサ会員のおよそ8割は天才ではないということになる(多分ぼくもこの8割に入る)。
決してメンサが天才集団というわけではないんだね(JAPAN MENSA公式も、メディアに自団体を「天才団体」などと記述しないように依頼している。)
天才は一般人と何が違うのか
天才とは、人と違う発想ができる人
さて、では本題に参ろう。
天才とはどのようなことができる人のことか。
あくまでも僕の想像だけれど、天才は人と違う発想ができる人のことだと思う。
辞書には「並外れた」とあるけれども、僕は、そもそも他の人が持っていない着眼点・考え方ができる人こそ、天才といわれる人なのではないかな。
IQの話でいえば、例えばこのような2つの問題を考えてみよう。
問題A
2, 4,8,?,32
?にあてはまる数字は何か
問題B
11,29,813,?,65615
?にあてはまる数字はなにか
問題Aを正解できる人はおおいだろう。しかし、問題Bでは少し違った発想をしなければいけない。単に和とか差とかを考えればいいという話ではない。
で、IQの高い人は問題Bも楽勝で解く。つまり、他の人と異なる方法で考えることができる。
これはあくまでIQが天才的な人に限った考察だけれど、もしかした他のことでも当てはまるかもしれない。
たとえば、マーケティングの天才スティーブ・ジョブズは、ジョン・スカリーを口説いた際、このような言葉を言ったとされる。
このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と世界を変えたいのか。
これが凡人なら数字を使って説得しようとするだろうけれど、ジョブズは違った。人間の心理を突いた一言と言えよう。
他の分野でも同じだ。
ジミー大西の絵のうち有名なものに、皮膚が青いライオンの絵がある。
その絵に限らず、彼の絵は色のコントラストが独特で、さっきライオンと書いたけれども実はライオンではないのかもしれないとさえ思わせる。
あるいは、ジミーさんは本当に青いライオンを見ていたのかもしれない。彼の絵はただ存在するだけなのに、それを見た人に考えさせる。
少なくとも、多くの人とは違う考え方・違う見方をして絵を描いているのではないかと思うよ。
まとめると
天才の定義の一つである『IQ140以上』の人の割合は0.38%で、高IQ集団メンサの中でも5.26人に1人しか存在しない計算になる。
天才が他の人と大きく異なる点があるとすれば、それは、人Iと異なる発想・多くの人ができないような見方や考え方ができる人のことではないか。
今回はここまでだよ。
天才に嫉妬せず、うまく協力していける社会でありたいね(^●ω●^)
IQテストの答え
上で書いたIQテスト2問の答えを書いていくよ。
まずはA。2,4,8,?,32で?にあてはまる数字を答えるというもの。
答えは16だ。これは、数字が2倍になっていくね。2×2=4,4×2=8,8×2=16という感じだ。
続いてB。11,29,813,?,65615
かなり難易度の高い問題だと自負しているよ。
答えは、4729.
まず、奇数番目の数字、11と813と65615だけみてみよう。
それぞれ最後の数字が1,3,5となっているね。
次に、2番目の29をみてみよう。先頭の数字が2だね。
そう。この数列は、奇数番目なら最後に、偶数番目なら先頭に、その順番を表す数字がついているんだ。
となると、?は4番目だから4が先頭につく数字だとわかるね。
そして、この数字を取ると、順番に1,9,81,a,6561となる。(aは?から先頭の4をとったもの)
これは、列が一つ進むごとに9倍になっている。となると、aには81×9=729がはいる。
あとは頭に4をつけて4729となるよ。
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