はい、どうも。ヤマダカワウソだよ。
今日も頑張っていこう。
ネトウヨという言葉が人口に膾炙して久しいけど、ツイッターを見る限り、右翼的な人と左翼的な人とがわかり合う日が来るのはまだまだ遠く感じるよ。
しかし、一部左翼の中にも、主張が強すぎて変な方向に言っている人がいる。
なんとなく、政治的な議論から理知的なものがなくなって、感情論的になっているなあと感じていたよ。
そんなある日、とある論文が気になった。
それは、イデオロギーと認知能力(IQ)には関係があったという内容の論文だよ。
今回は、その論文の内容を中心に、イデオロギーとIQの関係を考えていこう。
(注意)この記事は、特定の思想・イデオロギーを中傷並びに非難する意図はございません。最後まで読んでくださるとありがたいです。
目次
イデオロギーとIQには関係があった
極右・極左は低IQ
研究は、ドイツのCheminitz University of Technology、ブラジルの Universidade Federal de Minas Gerais・ドミニカの Ross University Medical Schoolの共同で実施されたよ。
論文ページ→Political orientations, intelligence and education
研究方法は省略するけれど、年齢差も考慮されているよ。
例えば、ブラジルの大学の調査では15歳から53歳までがあつめられたけれど、同じテストを受ければ、15歳の人は一般的に20歳・30歳の人と比べて点数が低く出るよね。
そのあたりは修正を入れて、同世代と比べたときの認識機能の度合いを調べているよ。
結論から言うと、
各政治態度と平均IQは次の通り。(パーセントは、該当者の割合)
政治嗜好無し(56%) 94.13
左翼(11%) 98.38
中道左翼(9%) 98.99
中道(14%) 102.83
中道右翼(5%) 103.83
右翼(5%) 94.36
最も高いのは、中道右翼。次に高いのが中道という結果になった。
それ以外はいずれも100を割っているね。
このデータはいろいろと面白いところがあるね。
例えば、中道右翼はIQが高いのに、右翼度が上がるとと突如9.47も低くなる。
一方で、中道左翼と左翼との差は0.25と大きくない。
また、政治的好みがない人は、右翼や左翼の人よりも平均IQが低い。
なんというか、右翼の人にも左翼の人にも都合よく利用されかねないデータのように感じたよ。
この、他にもイギリスやオランダの調査でも同じように、中道・中道右翼が最も平均IQが高いという結果が出ているよ。
右翼左翼が低IQの原因ではない
重要なのは『極端な単純化』と『柔軟性』
では、なぜこのような結果になっているのだろうか。
この論文の先行研究では、政治態度が中道なほど柔軟な思考力が高く、極端なほど頑固に、独断的態度になると説明されている。
また、この論文中のdiscussionでも同じようなことが書かれていて、
極端な立ち位置においては、世界を単純化する必要がたびたびあるとも書かれている。
右翼がどう、左翼がどう、というのではなく、考えが極端だったり、主義にすがりすぎて現実を受け止められなくなることが、IQの低さと関係している。
例えば、極保守の「女は絶対家を守らねばならない」というのも頑固だし、かといって、女性に男性と全く同じように働けというウルトラリベラルも違うように思う。
そこは、それぞれの体力差や体調・能力を考慮して柔軟に対応するのがいいのではないかなと思うんだけれど、右翼あるいは左翼に傾きすぎている人はそういう思考ができなくなっている。
また、この説明からしても、中道だからといって必ずしもIQが高いというわけではない。
例えば、「中道でなきゃいけない」という主義のもと、右翼系の回答と左翼系の回答とを同数にそろえることにこだわるのは、どことなく滑稽でバカっぽいよね。
また、結果的に保守またはリベラルとなったとしても、それが現実と折り合いをつけている、真っ当な論理に基づいて判断したのであれば、低IQとは言えないだろう。その点は誤解しないでほしいよ。
大事なのは、柔軟性。そして、世界を過度に単純化してとらえないこと。
特定の民族や性別・性的嗜好を優れているとか劣っているとか言って差別する人は、そうすることでしか納得できない単純な思考の持ち主ということになる。
逆に、無条件に外国をほめたたえるのも、「日本はダメ、外国は素晴らしい」という単純世界の住人ということになる。
特定の主義主張にはまって世界を単純化するのではなく、柔軟に情報を受け入れ、合理的に判断することが大事なのではないかな。
今回はここまでだよ。
この記事を読んだ方が、「右翼はだめ」「左翼はバカ」などとどっちかに偏らないことを強く願うよ(^●ω●^)
(追加)
コメントで、今回示した結果と異なる実験結果をいただいたので、それに関しても追加で考察していくよ。
いただいたコメントに転載されたブログ記事では、「右翼はIQが低く、リベラルほど高IQ」という結果が出されていた。
(出典:齟齬『ネトウヨはIQが低い』)
そのブログでその証拠として提示されていたサイトのURLは削除されていたから、他の研究を調べてみたよ。
その一つが、
に掲載されていた。
これによれば、10歳・11歳時点でIQの低い子供は30代になった時に保守的思想を持っているというものだった。
こういったデータは、一見僕の掲載した研究成果と食い違う点があるよね。
そう。左翼のIQの高さについて、矛盾している。
強い保守の平均IQが低いというのは共通しているけれど、リベラルのIQの高低に関して異なる結果が出ている。
しかし、この点についても、実は矛盾してはいない。
というのも、当ブログで紹介した論文では被験者の「現在の」IQを計測しているのにたいして、「リベラルは高IQ」という結果をだしているのは、「幼少期・青年期」のIQを計測しているんだ。
コメントで引用されていたブログに載せられているグラフを見ても、縦軸は「青年期の」知能指数となっている。
ここから、リベラルの人は、幼少期・青年期は高いIQを持っていたが、年齢を重ねるにつれてIQが低くなっている可能性が考えられるよ。
ここまで左翼・リベラルにとって好ましくないことを書いたけれど、僕自身にリベラルや左翼を貶める意図はなく、上で指摘したように、柔軟性をもち、現実と照らし合わせてなおリベラル思想を選択するのであれば、左翼思想をもちかつ高いIQを持つことも可能だとここに書いておくよ。
当記事への誹謗中傷につきまして
2022年1月22日、当ブログにおいて、同一人物と思われるアドレスから複数の誹謗中傷と判断されるコメントが、この記事を含む複数の記事に寄せられたことをしあました。
当記事に寄せられたものは、「左翼」「在日外国人」という言葉を使い、それらの集団を蔑視するものでした。
当記事全体を読めば多くの人がわかると思いますが、この記事には、右翼または左翼の一方を批判ならびに差別する意図はありません。その意図を汲めずに誹謗中傷をするようでは、当記事の内容を実証してしまったことになります。
どうか読者のみなさまには、他の読者の方が不快にならないようご配慮お願いいたします。
コチラもオススメ!