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なぜ日本は男女平等ランキングが低いのか

更新日:

はいどうも、カワウソだよ。

 

世界経済フォーラムが、2018年版のジェンダーギャップ指数を発表したよ。

それによると、日本の男女平等度は149ヶ国中110位

前回の118位と比べると改善してるけれど、それでも欧米先進国、あるいは中国よりも低い

 

安倍内閣で「女性活躍」がうたわれたこともあるけれど、少なくともこの指数から評価すると、まだまだ女性が十分に活躍できていないといえる。

今回は、ではなぜ日本は男女平等でないとみなされているか、その点について考えていこう。

 

日本は『偉い』女性が少ない

 

ツイッターを見ていると、結果をよく見ず、110位という数字だけ見て主張しているツイートを目にする。

しかし、そういうツイートに限って、このランキングと関係ないところを取り上げている。

あるいは、このランキングの評価の正当性に問題があるという声もある。

実際、「なんでこの国が上位に?」ってのもあるしね。(具体的には言わないまでも)

 

しかし、とりあえずこの記事では、「なぜ日本は国際的に男尊女卑と位置付けられたか」を見ていこう。

 

世界経済フォーラムのデータには、各分野における日本の世界順位も書かれている。

 

各分野の世界順位(数値が小さいほど格差が少ない)得点(0~1・1に近いほど格差が少ない)とは以下の通り

総合     110  0.662

経済参画・機会117  0.595

教育の達成度    65   0.994

健康・生存     41    0.979

政治参加      125  0.081

 

これを見ると、とりわけ低いのが、経済参画政治参加だ。

さらに細かく見てみると、より細かい弱点が明るみになってくる。

 

経済参画……賃金格差103位企業の部長の男女比129位プロ・専門技能をもつ人の男女比108位

政治参画……議員に占める女性数130位

がとりわけ日本の弱みと考えられる。

 

めちゃくちゃ平たく言うと、日本では「偉い女性」が少ない。

賃金格差も、同じ職業における男女格差というよりは、そもそも高収入の仕事につける女性の割合が少ないことに起因している。

あるいは、会社に入ってからの昇進で、女性には見えない壁がある。

ほかにも、誰にもできるわけではない専門職につく女性が少ない。

そして何より、日本という国家の法律を作る国会に、女性が少ない。

 

偉い男性と、偉くない女性。

この対立が変わらないでいるのが、日本社会だといえるよ。

 

 

上が男性主義だと全体が男尊女卑になる

支配階級の影響力は大きい

 

この結果からは、多くの女性が感じているであろう『男女差別』を直接測っているわけではない。あくまでも、会社の管理職とか政治家とかプロの世界とかが男性主義的になっていることを表しているに過ぎない。

しかし、この結果は、間接的に日本社会全体の男尊女卑性を表しているように見える。

 

上記したように、日本は世界と比べて、会社の女性幹部・女性政治家の割合が大変少ない。

一言でいうなら『』にいる人たちの中で男女比の偏りが大きいということだね。

で、こういう『上』にいる人たちが、法律を制定したり、会社のパラダイムを作り上げたりする。

端的にいうと、男性主体の環境にいる人たちが社会を作り上げるんだ。

 
そういう人たちが作る社会は、幹部の男女比が1:1の社会と比べると、男性優遇に偏りやすいと考えられる。

会社幹部や政治家が男性主体の性質を持っている。そういう社会では、女性が自らの才能を開花させにくくなる&開花させても男性がつぶしてしまう。

 

東京医科歯科大学の例は、才能ある女子が男性の手によってつぶされてしまった例だね。

大学医学部の不正入試について思うことがある

 

そして、その結果、いつまでたっても幹部の女子率が低いままである、男女差別スパイラルが永遠と続いてしまう

 

男尊女卑社会だから「女尊男卑」が叫ばれる

逆に言うと、「女性がつぶされて当たり前」の社会だと、ちょっとでも女性が意見を上げようとするとそれを受け入れようとしなくなる。

むしろ、「女性であるというだけで意見が話題になる。これは逆差別ではないか」という意見が飛び出てくる。

 

つまり、女性が優遇されていないことに慣れてしまっている社会だからこそ、ちょっとだけ女性が活躍しただけで「女性優遇だ」という意見が出てしまう。

 

「逆差別だ」「女性優遇だ」という意見が消えないうちは、日本は男性優位社会だといわざるを得ないよ。

 

 

 

マスコミの怠慢

では、そのような男尊女卑スパイラルを断ち切るにはどうすればいいだろうか。

もっとも有効だろうことは、そういった権力に対抗できる大きな力をもつ組織が頑張るということだろう。

 

では、そんな組織があるだろうかといわれると、ある。

その一つが、マスコミだ。

ネットの力が大きくなった今でも、なんだかんだでマスコミの力は大きい。

新聞を見ない世代でも新聞社や時事通信が出しているニュース記事をSNSで共有したり、NHKが政権寄りだとかむしろ反日だとかいう主張がなされまた拡散されるのは、逆にそういったテレビの影響力を認めていることの証だろう(もし影響力がないのであれば拡散されない)

 

しかし、そんなマスコミはあまり積極的に男女差別問題を取り扱っていない。少なくとも、記事にはするかもしれないけれど真剣には取り扱っていないというのが実感だ。

 

というのも、例えば、18時台のニュースなどを見る限り、テレビ局で政治部の解説者は男性で、女性のアナウンサーが聞き手役ということが多い。

また、タレントの小島慶子さんが主張するように、本来性差の関係ないはずのアナウンサーという仕事なのに、『女子アナ』という言葉がまかり通っている。『男子アナ』という言葉はあまり使われていないにもかかわらずだ。

マンスプレイニングという言葉がある。これは、いかなる条件であっても男性が説明し、女性が聞き役になってしまいがちな現象のことだ。

『女子アナ』という言葉を使うことで、マスコミはこのマンスプレイニングを助長しているのではないかな。

 

マスコミが自らの無意識な差別に気付かない限り、その差別が『当たり前』のこととしてお茶の間に放送される。

それが、日本人の感覚をおかしくさせている一因ではないかな。

 

 

 

今回はここまでだよ。

腐敗した権力・堕落したマスコミが男女差別に立ち向かわないこの日本社会で、僕たちひとりひとりが行動を起こさなければいけないと思ったよ(^●ω●^)。

 

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