公開日:2018年9月23日

これからの日本には強い野党が必要だ~橋下徹 政権奪取論~



こんばんは。ヤマダカワウソだよ。

今日も頑張っていこう。

 

さて、2018年9月、自民党総裁選で安倍晋三現首相が再選を果たし、新しい安倍内閣が作られるよ。

 

ちなみに2018年9月現在、日経新聞とテレビ東京の調査によると内閣支持率は55%。8月下旬の48%から7ポイント上昇した。

なおNHKの調査では42%。朝日放送では38.7%だよ。

ここでは間をとって、40%強としよう。

 

もちろんこの数字は、極めて高いとは言えない。

ただ、長期政権ということを考慮すると、極めて低いとも言えない。

あのオバマ大統領でさえ、2期目の支持率は5割を切ることが多かった(参考サイト:アメリカ大統領の支持率

 

では、それだけの支持率があるのはなぜだろうか。

一部の人たちは、国民の能力が弱くなったからと訴えているようだね。

 

たしかに、森友学園問題・イラク日報隠蔽など、政策以上に身の潔白さに疑問を抱いている人は多い。むしろ、反内閣の人はこういう身の潔白さを論議に挙げているように思う。

しかし、それにもかかわらず4割ほどの支持率を得ている理由の一つは、野党が弱いから。日本維新の会創設者の橋下徹さんはそのように言っている。

あらゆる世論調査で、内閣を支持する理由の上位は「他に適当な人がいない」「他の内閣よりよさそう」といった回答だ。ゆえにこの安定は政権与党である安倍政権・自民党の驕りを生む。 橋下徹 政権奪取論

この主張には僕も賛成だよ。やはり、野党が立憲民主党や共産党のような支持率一桁台、あるいは国民民主党のような1%未満という状態では、自民党の人がどれだけしくじったところで「立憲に政権交代だ!」とはならない。

橋下徹さんは、自民党に緊張感をもたらすためにも、強い野党の存在が不可欠だと書いているよ。

今回は、そんな橋下徹さんの著書、政権奪取論の内容をみていこう。

 

与党の政治家・野党の政治家のみなさんはもちろん、全市民にも読んでほしいな。

1.強い野党は与党にもプラスになる

1.1.なぜ森友問題は問題なのか

 

最近はほとんど扱われなくなった森友学園問題

その後セクハラ事件や自衛隊日報問題などが起こったけれど、安倍内閣最初の問題だった、というかそれ以前の問題はどうだったか忘れてしまったよ。

それで、何が森友学園問題の何が問題だったか改めてみると、その一つに財務省の不祥事があったね。

 

財務省役人が国会に渡した文書において、安倍夫妻や政治家の関与が疑われそうな部分など300か所が改竄されていたことが発覚。行政のひどすぎる不祥事が公となった。

もちろん、行政と政治とは分離されていて、だから役所の不祥事が即大臣の首切りにつながわるわけではない。

しかし、橋下徹氏は、今回の問題においては、麻生大臣・安倍総理は辞任すべきだったと書いている。

しかし、今回の「公文書改ざん」という組織的不祥事については、民間企業であれば組織トップや経営陣は当然辞任するレベル。財務省は国民の代表である国会を、1年にわたって欺き続けた。民間企業が消費者や株主に対して同じようなことをしていたらどうか。即刻、経営陣h総辞職だろう。

もし今回の財務省による公文書改ざん不祥事で総理や大臣が辞任しないのであれば、今後民間企業で同レベルの不祥事が発生したときには、所管官庁は民間企業のトップに、辞任を求めることができなくなることを肝に銘じておかなければならない。 橋下徹 政権奪取論

役人は、会社に注意したり家宅捜査したりするときがある。でも、もし役人が不正を行っているのであれば、会社が不正を行っても強く言えない。結果、官民ともに不正がはびこってしまう。

公務員が民間と違うところは、自分たちの不正が民間にも強く影響してしまうということを、役人の皆様には意識してほしいよ

 

1.2.強い野党がいれば公務員も健全になる

では、こういった役人の不祥事をなくすにはどうすればいいだろうか。

そこに、強い野党が大事になってくる。

橋本徹氏はこう分析している。

そして、僕がここで言いたいのは、もし強い野党が存在し、政権交代の可能性があるような状況だったら、公文書改ざんなどといった事態は起こりえなかったということ。

官僚たちは、この先ずっと自民党政権が代わることはないだろうと思っているから、命をかけて安倍政権に尽くす。政権のいうことを聞かないと、自分の出世に影響してくるからだ。しかし、野党にやる政権交代が起こりうる状況ならば、官僚たちは公文書改ざんなどという危ないことをするはずがない。政権を取った元野党に、徹底的にいじめられるからね。 橋下徹 政権奪取論

 

実際、今までなあなあで通ってきた違法・非道徳的行為が政権交代で暴露されたケースはたくさんある。

民主党の「2位じゃダメなんですか?」で話題となった事業仕分けでは、天下りやムダが露呈した。スパコンやスーパー堤防など削るべきでない予算が大幅に削られたことは最悪だったけれど、いくつかの事業ではムダがあったことも事実だ。

政治と行政の癒着をなくすためにも、政権交代自体はそこまでわるいものではない。実際にできないまでも、いつ交代されてもおかしくないくらい強い野党を作る。それが野党の責務でもあるね。

 

 

2.強い野党を作るには

2.1.質問の前にまず調査

橋本氏は、現在の野党の質問の仕方が下手だと書いている。

野党の尋問全体に言えることだが、確たる証拠をつかんでいない段階で、いきなり「お金をもらったでしょ?」「指示したでしょ?」「会ったんでしょ?」などと本丸を追求してもダメ。

(中略)

まずは周辺事実を徹底的に調べること。関係者へのヒアリングを十分に行って、周辺事実を周到に調査下請け本丸を攻めるというのが、尋問の原則だ。

橋下徹 政権奪取論

 

たしかに、証拠がない時に本質的な質問をしても、相手に否定されたらそれ以上進展しない。膨大な証拠を確保したうえで「こっちは証拠がばっちりあるんだ。否定したらするだけ損しますよ」という態度を示した尋問をしてこそ、本当に与党を追い詰めることができるだろうし、「何がわかっていて何がわかっていないか」「どこをどう勘違いしているのか」「これは事実だと思っていたが憶測に過ぎなかった」というように、さらなる議論の発展に貢献できるね。

2.2.ポピュリズムは悪ではない

著書の橋下徹氏といえば、日本ではポピュリズム・ポピュリストの代名詞としても知られている。同じようにポピュリストとして有名な政治家は、小泉純一郎元首相や小池百合子都知事などがいるね。

で、そういったポピュリストはマスコミにはからに嫌われる。橋下主義と書いて「ハシズム」と呼ばれたこともあったね。ナチスやムッソリーニのファシズムとかけたものだと思われる。

 

しかし、そんな悪評高いポピュリズムも、それ自体は何ら悪いものではないと橋下徹は言う。

彼によると、国民の教育レベルが低かったり、民主主義の度合いが低い国であれば、ポピュリズムは不適切だそうだ。

たしかに、教育レベルの低い途上国でポピュリズムを利用した政治家はもれなく独裁者になっているし、戦時中の日本の民主主義レベルは今より格段と低いだろう(というか戦時中に民主的な国家の方が少ない)

しかし、日本のような、国民の教育水準や民主主義レベルが高い地域であれば、ポピュリズム、すなわち、有権者の意見をくんだ政治をしてもそんな変な方向にはいかない。

そして、このポピュリズムは橋下徹氏だけでなく、世界中の政治家がやっていることだ。トランプ大統領は当然として、安倍総理もこのポピュリズムを活かした政治をしているそうだ。

 

憲法9条の改正に関してもそうだ。本来安倍さんは9条2項を削除して、日本は完全に軍事力を持つべきだという考えだが、それでは有権者に受け入れられないと察し、9条2項はそのままにして、自衛隊を合憲化する規定のみを置くという改正案を提案してきた。 橋下徹 政権奪取論

もちろん自分の意見も大事だけれど、それよりも、有権者が何を欲していて何を欲していないかをマーケティングする。野党は理想論はたくさん言うけれど、こういった市民の声を十分に聴けていないから支持されないと書かれているよ。

 

2.3.なぜ自民党は強いのか

野党がなぜ弱いのか、それを知るためには、なぜ自民党が万年与党なのかを見る必要がある。

そして、自民党の強さは、その融通無碍なところにある。

 

自民党には、本当にいろいろな価値観の人が集まっていて、政策ごとに真逆の立場をとる政治家が現れる。

例えば安倍首相にとって憲法改正の一つだけれど、政調会長でポスト安倍の一人とも言われる岸田文雄さんは以前からずっと、憲法改正反対と明言している。

(中略)

政権奪取のためなら、宿敵である政党とも手を組むこともあるし、一度自民党を抜けた者、昨日までは宿敵だった政党に所属していた者であっても、選挙に強く自民党の現職議員と選挙区でぶつからなけば、どんどん自民党に入れていく。ほんとに化け物のようだ。 橋下徹 政権奪取論

確かに、自民党はどんな政党かといわれると、その色を答えるのは難しい。アメリカの共和党が「小さな政府・コンサバ」、民主党が「大きな政府・リベラル」というわかりやすい構図をしているのに対して、自民党は、大きな政府と小さな政府の両方あるし、平均的には保守だけれども、例えば安倍政権における企業への賃金引き上げ要請は、リベラル的な発想だ。

これは旧民主党にも同じことが言えた。全体としては左派だけれど、例えば野田佳彦前総理は自ら保守を名言していた。

では、自民党政権と旧民主党政権とでは何が違うのか。

 

(国民民主党代表・玉木雄一郎氏の発言)「自民党というのは、違った意見の人でも、10のうち1つでも一致点があれば飲み込んで一緒にやっていく。そこに強さの源泉がある。たいして野党は10のうち9が一致しても、たった1つの違いでみんな喧嘩別れ。これは勝てるはずがない」

まさにその通り。もちろん、自民党にしてみれば、そうしてさまざまな人を取り込んでいくのだから、当然、政策や理念の完全一致は難しい。

橋下徹 政権奪取論

 

確かに、民主党政権ではゴタゴタが大きく、鳩山政権時にも同じ民主党議員が「私は反対だ」「総理はもう終わりだ」と堂々とニュースで言うことが結構あった。

その結果、支持率が得られず、野党転落。その後民進党になり、いくつかの政党に分裂したのは記憶に新しいね。

 

野党のイデオロギーがわかりやすくなったのはいいんだけれど、分裂してしまったら、自民党という巨大政党に立ち向かえるのか不安だよ。

国民民主党の玉木雄一郎さんは、二大政党制を実現したいとあるネット番組で言っていたけれど、自民党の強みをわかっていながら自らの党で清濁併せ持つことができていないから支持率1%未満なのではないかと皮肉的な分析をここに書いておくよ。

 

3.これからの野党のあるべき姿

3.1.政策より組織

橋本徹氏は、画期的と思える意見を主張してきた。

それが、政策よりも組織力が大事だということ。

一見政策軽視だと思われかねないけれど、読んでみるとそうではない。

だが、僕の持論は、政策の中身と組織の力はワンセットになって初めて力を発揮するということだ。いくら素晴らしい政策であっても、それを実行する組織が整っていなければ、政策は机上の空論に過ぎない。

(中略)

自民党は、長い歴史と経験を経て政党組織としてある程度完成され、党内の異なる意見をまとめ、組織としてまとまる知恵と技術をもっている。別名「自分党」と揶揄されるほど、所属政治家たちは自分第一で、個性豊かであり、それぞれが一国一城の主という矜持を持って動く。それでも組織として統制が取れているのは「組織決定には従う」という文化が根付いているからだ。

橋下徹 政権奪取論

民主党・民進党が分裂崩壊したのは、この「組織決定には従う」の部分ができていなかったからではないかと橋下氏は分析している。

どんなに素晴らしい政策を掲げていても、与党ともなり、人数が増えてくると、全員が全員同じ意見を持つということはありえない

となると、みんなで決めたことに従うということを知愛と、大きい勢力をたもつことができなくなるね。

こういう時いちいち離脱・新党結成した結果が今の野党、多弱野党を作っているのではないかな。

 

政権交代時、鳩山政権の支持率は70%を超えていた。でも、最後にはそれが20%台にまで落ち込んだ。

ちゃんとした組織であったのなら、この支持率急落も防げたのではないかと思っているよ。

 

3.2.日本の野党は「将来利益」を重視せよ

では、特に日本の野党にやってほしいことは何だろうか。

橋下氏は、将来利益を重視した、未来志向型のビジョンを示すことを提言している。

というのも、自民党が多かれ少なかれ「古き良き日本」を是としているからだ。

 

となれば、野党は自民党と逆の、未来を見せてくれる案を出せというのが橋下氏の言い分だ。

自民党の提案する日本の道の根底が「古き良き日本」というわかりやすいものであるからこそ、野党は「未来志向型」の日本の道という、違いが分かりやすい選択肢を示すことができる野党にとっては大チャンスだ。立憲民主党の枝野さんは「私は保守だ」なんて言っているみたいだが、保守かリベラルかなんてどうでもいい。「未来」を志向していると有権者にビンビンと感じさせるかどうかだ。

橋下徹 政権奪取論

もともとは、保守=伝統、リベラル=未来 という構図だと思うけれど、橋本さんはそういう使い方をしていないことがうかがえるね。

橋下氏は、「自由」「開かれた社会」「新しい技術」「ルール重視」を未来志向の新しい道だとしているが、この中でルール重視以外の3つは、世界的にはリベラルと呼ばれるものではないかと思うよ。

逆に言えば、日本にはこういったリベラル野党、少なくともそういう雰囲気をにおわせる野党が存在しないということだね。

 

 

4.まとめ

まとめると

 

日本の官僚・公務員・ひいては社会全体が健全であるためには強い野党の存在が不可欠である。

そのために野党は自民党の特性の一つである「融通無碍」「組織決定には従う」などを習得し、しかし自民党との差別化のため「未来志向」を目指すべし。

 

今回はここまでだよ。

みんなもぜひ、読んでみてね(^●ω●^)

 

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早稲田大学先進理工学部生。英語とクイズ番組が好き。 社会問題も興味あり。計算も好き。要はたいがい好き。 好きな人は小倉唯。男性は伊沢拓司。 twitter @english_otter Naverなどまとめサイト・キュレーションサイトへの無断転載は禁止しておりますのでご了承ください

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