2018年1月、新年早々、声優のファンにとって悲しい事件が起きました。
『けいおん!』の中野梓や、
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の高坂桐乃
『ラーメン大好き小泉さん』の小泉さん
など様々なキャラの声を演じて有名な竹達彩奈さんに
「絶対許さない。死ね」などと脅すメールを送った容疑で、無職の男が逮捕されました。
今回は、この事件を中心にして、アイドルのファンはどうあるべきかを考えていきましょう。
竹達彩奈が特別なケースではない
ファンは時として狂気になる
この竹達彩奈さん脅迫事件は、当然のことながら竹達さん自身の印象を悪くしかねません。
全国ニュースに報道されることで、声優業界について詳しくない人の中には『竹達彩奈のファンはおそろしい』などと勘違いする人が出てきます。
しかし、これは事実とは異なります。しかし、こういう印象を抱いてしまうのはなぜなのか、以下考えていきます。
一つは、竹達彩奈さんのファンは日本に何万もいるから確率的に変な奴が1人いても統計的におかしくないという確率論.
もう一つは、オタクは犯罪者への入り口だという、よくテレビが示唆する印象操作です。
おそらく今回の件は前者かと思われます。その仮定に基づき、以下それに補足をしていきます。
詳しくは、熱狂的なファンは時として怖い結末を導く-危険思想を考えるに書いてあるから読んでくれると嬉しいです。
そこに書いてあるように、周りが見えなくなるのは声優やアイドルの強烈なファンだけじゃなくて、政治・信条・宗教の熱狂的なファンに共通することだと思います。声優やアニメだけでなく、何か政治や宗教に関して熱心に支持している人の中には、言動が危険なひとがいるようです。
例えば、イスラム教が分かりやすい例かと思われます。イスラム教というと正直日本の歴史的・文化的になじみが薄い。キリスト教は戦国時代あたりに日本に伝わったと教科書で習いますが、イスラム教がいつ来日したか、私たちの多くは知りません。それもあって、イスラム教というと、ニュースで見る原理主義過激派のイメージが思い浮かばれます。
しかし、メディアはイスラム教を差別しません。むしろ、「ちゃんとしたイスラム教徒がおおい」と補足を入れることが多いでしょう。少なくとも今の日本のメディアではそうだと思っています。
しかし、これがアニメとなれば話は変わってくる。何を愛し、何を信じるかによって、国家の木鐸であるテレビが扱いを変えているように感じます。
なぜオタクへの理解は薄いのか
オタクじゃないと情報を更新しない
中盤で書くのもなんですが、タイトルに違和感を覚えた人もいると思います。
現役バリバリの竹達彩奈さんを、2009・2010年に放映された『けいおん!』の声優と書いていることにしっくりこない人がいると思います。
なぜそう書くか?一つは、ここでネタにするため。
もう一つは、これがマスコミの認識だからなのではないかでしょうか。
どういうことか。
これはマスメディアの性質だからしかないんだけど、社会現象を巻き起こしていないアニメは報道しません。
けいおん!で楽器が売れたり、けものフレンズで動物園が賑わったり、あるいは一部ラブライバーのマナーが問題になったり、アニメに関連して社会への大きな影響がないと、報道することは稀です。そして、そんなメディアを見て竹達彩奈さんを知る人は、『けいおん!の人』という認識しかもたなくなります。
彼女に興味のない人にとっては、意欲的に情報を更新することは稀だと思います
『情報を伝えない』メディア
マスコミに限らず、全ての情報媒体に共通することですが、伝える情報の裏には伝えられない情報があります。
竹達彩奈さんのファンの一人が事件を起こしたからといって、残りの数万人のファンが全員悪人かといえば、そんなわけあり得ない。かといって、当然テレビが『竹達彩奈さんのファン全員が悪人というわけではございません。皆様には誤解されないようご理解ください』のような補足をいちいちすることもないですね。それくらい、考えればわかる。
でも、世の中には考えない人がいる。
そういう、勝手に一般化する、主語の大きい人が『やっぱり、アニメのオタクって嫌だな』なんて世間話したり、あるいはコメンテーターとしてテレビで堂々と言う。
こんな人たちがいるから、いつまでも、オタクは別世界の人間だという意識が払拭されないのです。
そういう人の話を聞くときは、誤りがないか注意しなきゃならりません。もちろん、主語が『声優ファン』や『オタク』の場合に限らず、『中国人』『○○党』『女性(男性)』などを主語にするときも、一般化しすぎていないか気をつけなきゃいけません。
ファンはどう行動すべきか
ファンはアイドルの尊厳を傷つけてはならない
今回の件で、良識のある人は竹達彩奈さん、あるいは彼女のファンの多くに罪はないとわかっているでしょう。
しかし、先に述べたとおり、理解しない人もいる。そういう人たちは、これでもかというほど都合よく解釈ます。1人でも逮捕者がでれば騒ぎ立て、結果推しの尊厳が傷つけられる。
そういう人を排除するのは難しいから、こちらが品行を良くしなきゃいけない。不公平に感じるけれど、周りの何倍も努力するのが、推しの尊厳を守る最適の方法なのではないでしょうか。
自分でなく、推しの立場を考える
とはいえ、どうすれば尊厳を傷つけないか推し量るのは難しいことです。
そこで提案するのは、推しはあなたにその行動をしてほしいか考えることです。
メールで脅迫したり、もしくは自らの正義感から太田夢莉さんを攻撃したりするのはどちらも、自分の推すアイドルの立場で考えたら損害でしかありません。
となると、推しがどう思うかを忖度し斟酌することで、脅迫まがいの事件は減るのではないでしょ
本日はここまでです。
竹達彩奈さんの無事、そしてさらなるご活躍を願っています。
https://youtu.be/KDY0zkNX7Mg