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HUGっと!プリキュア を道徳の観点から考察する

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2018年度、小学校教育で、それまで教科外の活動だった道徳が「教科」となったことが話題となったね。

教科書検定に合格した教科書が配られ、科目として道徳を学ぶ、これが国が倫理観を押し付けているとされるなど、問題が山積みだといわれているね。

 

では、民間・非政府活動の道徳教育はどうだろうか?

その例として今から考えていくのが、2018年2月より放送が開始されたHUGっと!プリキュアだよ。

 

プリキュアを見ている小学生は多い(おそらく過半数が女性だろう)けれど、当然彼女ら・彼らはプリキュアを「自発的に」見ている。

2018年で15周年をむかえるプリキュアシリーズ。そのプリキュアに、幼児の道徳性を高める効果があるとすればどうだろう?

もちろん、プリキュアを見る前と見た後との人格の変化を実験しわけではないし、またそういう研究は僕はしらない。

 

でも、以下に示すように、プリキュアには子供の考え・社会への態度をよい方向に導く内容が含まれている。それも、複数。

では、具体的にどういう内容があるか、分析してみよう。

もしこれを読んでいる皆さんの中に「子供にアニメを見せるな」とお思いの方がいれば、少なくともプリキュアについては考えを改めてほしいな。

 

なお、本当はプリキュア全作品を踏まえるべきだけど、ぼく自身が他のプリキュアを見ていないことから、当作品に限定して考えていくよ。

 

HUGっと!プリキュアは挫折を払拭させる


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なぜ不良児・輝木ほまれはプリキュアになれたのか

HUGっと!プリキュアには、プリキュアがキュアエール(野乃はな)・キュアアンジュ(薬師寺さあや)・キュアエトワール(輝木ほまれ)の3人のプリキュアが登場する(途中から2人増加)。

その中で取り上げたいのが、輝木ほまれ(CV.小倉唯)

初回登場時、なんと彼女は遅刻するところを野乃はなに目撃されている。

 

というのも、彼女は不登校児。

将来の活躍が期待されていたフィギュアスケート選手だったが、

ジャンプの失敗による負傷がトラウマになり、また成長とともにジャンプができなくなったこともあってスケートをやらなくなる。

そしてそれが学業にも影響し、特進クラスから普通クラスへ移る。

それらが重なり、遅刻・不登校を繰り返す不良少女となってしまったんだ。

 

では、なぜ彼女が立ち直れたか。

主人公・はなが熱心に友達になりたいとアピールしてきたからだ

その後、キュアエールとキュアアンジュが戦う姿を見て、「また跳びたい!」と強く思ったから、ミライクリスタル(プリキュアになれる道具)を手に入れることができた。

実は一度、トラウマがフラッシュバックしてプリキュアに失敗したものの、二人の言葉を思い出し、力のプリキュア・キュアエトワールを誕生させた。

多くの人は、人生の中で大きな挫折を経験する。そうなった時、どう乗り越えていくか、HUGっと!プリキュアは克服方法を教えてくれたんだね。

HUGっと!プリキュアは「古い価値観」を除去する

「女らしく」「男らしく」という呪縛

実はこのHUGっと!プリキュア。過去作にはない演出がなされている。

 

それが、新たなプリキュアが2人同時投入される、という点だ。

 

その中の一人が、愛崎えみる。小学6年生。
彼女の悩みは、自身の趣味に対する家族の無理解にあった。

えみるの趣味はギター。彼女曰く「ギターには自由があるのです!ギュイーンとソウルがシャウトするのです!」のだそう。
しかし、彼女の兄はそれに理解を示さない。

女の子は女の子らしくいなさい。ギターは女の子らしくない
と注意される。

この兄は、えみるがファッションショーに出演することを知り、またそのテーマが「女の子もヒーローになれる」であったことで反発する。

 

えみるの兄のように、家族の無理解・不寛容が活躍を阻害したり、才能の芽を摘んだりすることがある。

 

平成も終わり、令和という新しい時代になってもなお、古い男女観を持つ人はいる。

そういう人達にとって、女性は『おとなしく、つつましく生きるべき存在』だ。

 

しかし、HUGっと!プリキュアをみてきた女性は、そういう古い価値観に対し異を唱えることができるだろう。

女の子であってもヒーローになれる』と。

 

HUGっと!プリキュアで、更生だってできる

元「敵組織」がプリキュアになる

最後に紹介するのが、キュア・アムール(ルールー)

この人(正確にはアンドロイド)、なんと敵幹部から寝返ったプリキュアだ。

 

最初は敵幹部の一員で、会社のためにプリキュアの素性を分析・敵に情報を送信する、いわばスパイだった。

もともと感情のないアンドロイドだったが、野乃家に迎えられてから感情というものが芽生え、またえみるの音楽で心が揺さぶられる。

その結果か、ほまれのプリハートを一度盗むも返すという、アンドロイド都市はいわば「エラー」をおこしてしまう。

 

また、すみれ(はなの母。ルールーは彼女の記憶を改竄してはなと接触した)から「失敗してもやり直せる」と教えられ、改心。

 

世の中には、大きな過ちを犯してしまった人がいる。そんな人に対して許す力、それをこのHUGっと!プリキュアでは教えているのではいかな。

ルールーのように、自らの過ちを十分反省し負い目を感じている人に対して追い打ちをかけることはしない。

学校の道徳だけで習えば、どうしても心理的な抵抗が起こる。でもこうしてプリキュアで学べば、「許すという強さ」を習得できるんじゃないかな。

 

まとめ:現代人の「心のトゲトゲ」とは

以上、HUGっと!プリキュアの3人をとりあげてみたよ。(はなとさあやのエピソードもすきだよ。気になる人はDVDを買おう。)

この3人が抱えていた障害はそれぞれ

トラウマ、古い価値観、過去の自分の行動

心理的ストレスの大きな原因で、事実彼女らの躍進を妨げていた。

しかし、みんなそれを克服している

 

HUGっと!プリキュアにおいて、必殺技「トリニティ・コンサート」で、このようなセリフがある。

こころのトゲトゲ とんでいけー!

現代社会では、理不尽なことがたくさん起こり、心のトゲトゲを抱えてしまう。

しかし、その不健全な状態から抜け出すには、科目としての道徳ではなく、強い心と立ち向かえる力だ。そして、それをプリキュアはそういったことをはぐくむ効果があるんじゃないかな。

 

今回はここまでだよ。

みんながHUGっと!プリキュアを毎週みて、こころのトゲトゲが解消されることを願っているよ(^●ω●^)


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